20代は転職市場で評価されやすいこともあり、求人の選択肢は豊富で「転職に動きやすい年代」といえます。

しかし、その一方で「転職に失敗してしまう20代」も少なくありません。

同じく20代で転職を考えている人は、「どんな失敗パターンがあるのか?」は気になる部分だと思います。

そこで今回は、「20代の転職でありがちな失敗ベスト5」をご紹介していきます。20代でありがちな失敗パターンを先に知っておきましょう。

その失敗パターンを踏まえたうえで「転職成功するための5つの秘訣」も併せて解説していきますので、転職を検討中の20代の人はぜひ参考にしてくださいね。

20代の転職でありがちな失敗ベスト5

まずは、20代の転職でありがちな失敗例についてご説明していきます。

失敗例をあらかじめ知っておくことは大切ですよ。なぜなら、代表的な失敗例を先に理解しておけば、同じ失敗を回避することにつながるからです。

ここでは、20代転職者が注意すべき「失敗ベスト5」をご紹介しますね。

<20代の転職でありがちな失敗ベスト5>
・転職後に「前の職場のほうが良かった…」と後悔する
・一見よさそうな求人につられて、ブラック企業に入ってしまう
・勢いよく退職したものの、思うように転職先が見つからない
・貯金不足で転職どころではなくなってしまう
・転職の相談を「社内の人」や「転職経験のない親」にしてしまう

初めての転職で転職自体に慣れていない人は、とくに上記ポイントには気をつけましょう。

それでは、この5つの失敗パターンを一つずつ解説していきますね。

転職後に「前の職場のほうが良かった…」と後悔する

転職活動が終わり、新しい会社に入社した後で「前の職場のほうが良かった…」と後悔する人も少なくありません。

とくに大手企業から中小企業へ転職した場合、「大手企業では当たり前に備えられていた福利厚生がまったく整っていなかった…」というケースは多いですよ。

現職場に不満を抱いて転職したとしても、条件面が今よりも良くなる保証はありません。

そして前職を辞めたことを後悔する結果になっても、基本的に前の職場に戻ることはできないため、「リスクを受け入れる覚悟」も転職には求められます。

20代で転職する人のなかには上記の点を甘く考えてしまう人もいますので、気をつけてくださいね。

一見よさそうな求人につられて、ブラック企業に入ってしまう

20代は転職市場における価値が高いため、求人数が豊富にあることがメリット。

その反面、豊富な求人のなかには「ブラック企業」の求人が含まれている点にも気をつける必要がありますよ。

一見よさそうに見える求人内容につられて即座に入社を決めてしまい、「実態はまったく違っていた」なんてことも…。

求人サイトや会社HP上でアピールされている内容が、必ずしも真実とは限りません。その点は、ご自身でも入念なリサーチが必要になります。

記事後半でご紹介する「転職エージェント」なども上手に活用して、「自分一人では判断しないこと」がブラック企業を避けるうえでは重要なポイントです。

勢いよく退職したものの、思うように転職先が見つからない

「もうこんな会社辞めてやる!」と勢いよく退職したものの、「思うように転職先が見つからない…」という失敗例もあります。

勢いだけで退職を決めてしまう人は、「そもそも何のために転職するのか」といった根本的な部分が考えられていない人も多く、求人探しが進まないこともありがちなパターンです。

そして、退職してから次の転職先が決まるまでは「空白期間」となりますよね。

面接官によっては、この空白期間について深掘りして質問されることもあり、しっかりと回答できなければ「計画性がない」などマイナス評価を受けてしまう可能性もありますよ。

転職活動を始めても、「納得のいく求人が見つかるまでにはそれなりの時間がかかる」と考えましょう。

準備も不十分な状態で勢いだけで退職してしまうことは、オススメできません。

貯金不足で転職どころではなくなってしまう

20代の転職では「お金の準備」も大切です。

20代は30代・40代に比べて貯金が少ない場合がほとんどであり、貯金不足が転職の失敗につながってしまうケースも考えられますよ。

転職活動中は色々と細かい出費がかかります。交通費やスーツのクリーニング代、時間調整のためのカフェ代など、受ける会社が多くなるほど、これらの出費はかさみますよね。

そして、人によっては「退職後に転職をおこなわなければいけない」という事情を抱えている場合もあるでしょう。

その場合は、とくに十分な貯金額が必要です。生活費もカツカツな状態では、転職活動に専念することなんてできませんよね。

貯金については記事後半でも詳しくご説明しますが、「貯金がまったくない状態での退職」はとてもリスクが高いことだと理解してくださいね。

転職の相談を「社内の人」や「転職経験のない親」にしてしまう

転職に関する相談先を間違えてしまい、「誤った情報」をもとに転職を進めてしまうこともありますよ。

そのなかでも、「社内の人」や「転職経験のない親」に相談してしまう人はとても多いです。

社内の人に相談する場合、よっぽど信頼できる人ならいいのですが、そうでない場合は、転職を考えていることが会社内に広まってしまう可能性もあります。

また、転職経験のない親に相談することもありがちな落とし穴。適切なアドバイスをもらえないばかりか、転職そのものを全否定されてしまうことも珍しくありません。

転職の相談は、やはり「転職のプロ」に相談するのが一番ですよ。転職エージェントやハローワークなどを活用していきましょう。

20代で転職成功するための5つの秘訣

転職でありがちな失敗例の次は、「転職成功のための秘訣」も確認しておきましょう。

転職を成功に導くうえでさまざまなポイントがありますが、そのなかでも「とくに重要度が高いもの」を、ここでは5つピックアップします。

以下5つのポイントをしっかり押さえることで、上でご紹介した「転職でありがちな失敗」を防ぐことができますよ。

<20代で転職成功するための5つの秘訣>
・貯金を100万円以上確保しておく
・退職するのは、次の転職先を確保してから
・自己分析をしっかりおこなう
・「転職して何をしていきたいのか」を明確にする
・転職エージェントを活用する

それでは、この5つの秘訣について、一つずつ分けて詳しくご説明していきますね。

貯金を100万円以上確保しておく

上の部分でもご説明したとおり、もしも会社を退職後に転職活動を始める場合は「貯金をしっかり準備しているかどうか」が転職の成否に大きく関係してきます。

余裕を持っておきたい人は「貯金を100万円以上」確保しておくと、焦ることなく転職活動を進めていけるはずですよ。

多めに貯金をしておくべき理由は、「生活費のため」だけではありません。

会社員であれば給料から自動的に天引きされていた「住民税」「健康保険料」についても、退職後は自分自身で納付する必要があります。

収入がない状態でこれらの税金を納付しつつ、生活費や転職活動にかかるお金を捻出しなければならないことを理解しましょう。

焦ることなく、じっくり・慎重に転職活動に専念できるように、余裕を持った貯金を心がけてくださいね。

退職するのは、次の転職先を確保してから

転職で失敗するリスクを抑えるためには、できる限り「在職中に転職活動を進める」ことが大切になります。

退職後の転職では、先ほどご説明した「お金の問題」がどうしても発生してしまいますよね。

また、「退職すれば転職活動に専念できる」と多くの人は考えますが、「自己管理が甘い人」は要注意。

会社への出勤もなくなり、朝早くに起きる必要もなくなり…。こういった自由すぎる生活が続くことで、「自堕落な生活」に陥ってしまう人もなかにはいるのです。

そして最終的には「転職に対する意識」まで薄れてしまうことも、実際にありがちなパターンですよ。

会社を辞めなくても、退勤後の時間や休日を使って転職を成功させることは十分可能です。

「ストレスで体調に異変が出ている」という状態なら別ですが、「次の転職先を確保してから退職する」ことを第一に考えてみてくださいね。

自己分析をしっかりおこなう

転職を成功させるためには「自己分析」も欠かせない作業です。

自己分析とは、自分自身のこれまでを振り返り、「得意なこと」「苦手なこと」「何に興味を持っているのか」など、自分に関わることを洗い出していく作業のことです。

日常生活のなかで、このように「自分自身と向き合う時間」はあまりないですよね。そのため、転職は自己分析をおこなう良い機会となります。

とはいえ、難しく考えすぎたり、あまりに長い時間を自己分析にかける必要はありませんよ。

まずは以下の3つの時間軸で、自分の考えを紙に書き出してみましょう。

【過去】今までどんな経験をしてきたのか?何に興味を持ってきたのか?
【現在】今の自分には何ができるのか?
【未来】今後どんな働き方をしていきたいのか?

このように自分の考えを整理して、「転職の軸」をしっかり決めておくことが転職成功の秘訣ですよ。

「転職して何をしていきたいのか」を明確にする

上記の自己分析にもつながるポイントですが、「転職して何をしていきたいのか」を明確にしておきましょう。

言い換えれば、「人生全体のキャリアを考える」ということ。

なぜこれを考えるべきかというと、単純に「今の職場への不満」だけで転職を進めても、転職先で別の不満が出てきたときに「安易な転職」を繰り返してしまう人が多いからです。

そうではなくて、「今後の人生でどんなことを実現したいのか」「どんな経験を積んでいきたいのか」など、長期的な目線で考えることが大切ですよ。

この点は「根拠のある転職理由」を考えるうえでも欠かせません。「待遇が悪くて転職しました」では、面接官は納得しませんよね。

転職後に実現したいことを考え、「将来は○○をやりたいから、それを達成するために○○に転職する」というように、具体的で前向きな転職理由につなげていってくださいね。

転職エージェントを活用する

転職を成功させる確率をさらに上げるために、「転職エージェント」を積極的に活用していきましょう。

転職エージェントを使うメリットとしては、まず「優良求人」が集まりやすい点が挙げられます。

転職エージェントはハローワークとは違って「有料媒体」であるため、ある程度資金に余裕があったり、採用活動を重視している会社の求人が集まりやすい傾向がありますよ。

さらに、ここまでお話ししてきた「自己分析」や「根拠のある転職理由」に関しても、担当のアドバイザーが徹底的にサポートしてくれます。

プロの目線から客観的なアドバイスを受けられるのは大きなメリットですよね。

このように、転職エージェントを活用してアドバイザーによる的確なサポート受けることで、「転職でやりがちな失敗」を避けることにもつながります。

20代におすすめの転職エージェントに関しては、以下の記事で詳しくご説明しています。こちらも参考にしてくださいね。

>> 20代におすすめの転職エージェント比較!あなたにピッタリの転職エージェントはこれだ

まとめ

本記事のポイントのまとめです。

  • 20代の転職でありがちな失敗ベスト5 →「①転職後に後悔」「②ブラック企業に入社」「③転職先が見つからない」「④貯金不足」「⑤相談先を間違える」
  • 20代の転職を成功させる5つの秘訣 →「①貯金は100万円以上」「②在職中に転職」「③自己分析」「④転職して何をしたいのかを明確に」「⑤転職エージェントを活用」

今回は、「20代の転職でありがちな落とし穴」と「転職成功の秘訣」についてご紹介してきました。

転職を成功させるには、「貯金」や「自己分析」などの基本的な部分がとても大切です。焦らずに、自分のペースで確実に進めていってくださいね。