20代で転職に動き出す人も、最近はかなり増えてきています。しかし、30代・40代に比べれば、転職経験者の割合は少ないのも事実です。

そんな20代の悩み事の一つが、「転職について身近に相談できる人がいない」ということ。

「まわりに転職経験がある人もいないし、親は絶対に反対する…」こういった状況にいる人も多く、一体誰に相談すればいいのか悩んでしまいますよね。

そこで今回は「20代の転職の悩み」に関して、正しい相談先はどこか、反対におすすめできない相談先はどこかをご説明していきます。

相談できる人がいなくて悩んでいる方は、ぜひ参考にしてくださいね。

20代の転職は悩みの連続

転職活動に悩みはつきものですが、「20代の転職」はとくに悩みが多いですよね。

まずは、20代でどんな悩みを抱えている人が多いのかをお話ししていきます。

なぜ最初にこの部分に触れるのかというと、現状を改善するためには「自分の悩みを明確にすること」がとても大切だからです。

自分自身はどんなところで悩んでいるのかについて、考えながら読み進めていってくださいね。

<20代の転職でよくある4つの悩み>
・どこに相談すればいいのかわからない
・まわりに転職経験者がいない
・親から反対される
・「忍耐力がない」と思われるかもしれない

とくに20代の方は「転職自体が初めて」という場合も多いので、間違った情報をもとに行動するのは大きな失敗につながることも。

それではこの4つの悩みについて、一つずつ詳しくみていきましょう。

どこに相談すればいいのかわからない

まず一つ目の悩みとして、「転職の相談を誰にすればいいのかわからない」という方も多いと思います。

高校生や大学生であれば、普段から通う場所に「進路指導室」や「キャリアセンター」などがあり、気軽に相談ができるでしょう。

しかし、会社にはそういった窓口はもちろんありません。そもそも転職の相談を社内の人にするというのは、あまり良い方法ではないですよね。

そのため、とくに一人暮らしをしている方は「まわりに誰も相談できる人がいない…」といった状況に陥ってしまうことも珍しくありません。

社会人の転職に関する代表的な相談窓口としては、ハローワークや記事後半でご説明する転職エージェントなどが挙げられます。

一人で悩む必要はありませんので、まずは気軽に相談してみることをおすすめしますよ。

まわりに転職経験者がいない

転職のことは転職経験者に聞くのが効果的な方法ですが、まわりに転職経験者がいない場合はそれも難しいですよね。

そして、お勤め先の会社は転職者が多いのか、それとも少ないのかによっても、転職に対するイメージは大きく変わると言えるでしょう。

たとえば「正社員の6割以上が中途入社」といった会社もあれば、「ほとんどが新卒入社で、転職者も滅多に出ない」といった会社もなかにはあります。

そして、もしも新卒の比率が高い会社で働いている場合は、「転職は少数派」というイメージを持ってしまうことも。

しかし実際には、25〜29歳で転職経験のある人は35.5%という調査結果もありますよ。

doda|2人に1人が「転職経験あり」〜転職活動の実態調査

つまり、25〜29歳の3人に1人は転職経験があるということ。

ご自身のまわりに転職経験者がいないことは、「たまたま」だと考えておくほうが良さそうですね。

親から反対される

転職することに対して、親から反対されるケースもとても多いですよ。

良くも悪くも、親は子どもに対して「失敗してほしくない」という気持ちが強いですよね。反対されてしまうのは、多くの場合は「親心」が原因です。

とくに公務員や団体職員、金融機関など、一般的に「安定した就職先」というイメージがある職場にお勤めの場合は、猛烈な反対を受けてしまうケースも。

せっかく勇気を持って転職の決断を下したのに、親からの強い反対意見に反論できず、転職のやる気を失ってしまうこともありますよ。

もしも親からの強い反対を受けてしまった場合は、その意見がすべてだと考えないようにしてくださいね。

その場合は親以外の、「第3者による客観的な意見」を聞いてから必ず判断するようにしましょう。

「忍耐力がない」と思われるかもしれない

20代の若いうちに転職することで、「忍耐力がない」と評価されないかと心配している方も。

「30代や40代のキャリアアップならともかく、20代で転職なんてしたら面接で不利になってしまうのでは…」と不安に思う気持ちもあると思います。

たしかに、「忍耐力がない」「ストレス耐性が低い」と判断されてしまうケースもありますが、ほとんどの場合は「面接での答え方」に問題がありますよ。

この点は自分一人で考えるのは難しい部分ですので、転職エージェントなどの転職のプロと相談しながら対策を考えていきましょう。

転職の相談先でありがちな落とし穴と正しい相談先は?

上でご説明したとおり、「どこに相談すればいいのかわからない」「まわりに転職経験者がいない」と悩む20代は少なくありません。

その際に気をつけなければいけないのが、相談先を間違えないこと。

相談先を間違えてしまうと、誤った情報をもとに判断してしまい、転職そのものを中断してしまうこともありますよ。

20代の転職に関する相談先として、おすすめしない相談先と正しい相談先は次のとおりです。

<20代の転職に関する相談先>
・おすすめしない相談先 → 転職経験のない親に相談する
・正しい相談先 → 転職エージェントに相談する

それでは、親に相談することがなぜおすすめできないのか、その理由から順番にご説明していきますね。

ありがちな落とし穴は転職経験のない親に相談してしまうこと

転職相談でよくありがちな落とし穴としては、転職経験のない親に相談してしまうこと。

親に相談することが、転職の失敗につながってしまう場合もありますよ。

その大きな理由として、「親の世代と今の転職状況を比べると、あまりにも状況が違いすぎる」という点が挙げられます。

親が実際に就職活動を経験したのは20〜30年前、という場合が多いでしょう。

その後に転職経験がなければ、転職に関する情報は「20〜30年前でストップしている」可能性が高いですよね。

こういった点を踏まえれば、「親世代はそもそも正解がわからなくて当然」と考えておくほうが無難です。

また、「石の上にも三年」という言葉にも注意が必要ですよ。

なぜなら、昔と今の「3年間」では時代の進むスピードが全く違っているからです。

今や自動運転や無人店舗など、「人がいなくても回る仕組み作り」に多くの企業が巨額の投資をする時代になっています。

こういった状況のなかで、ご自身の納得していない職場で3年間を過ごすことが、いかにリクスがある行為なのかはしっかり考えなければいけませんよ。

無意味な3年間を過ごしても、身につくものはほとんどないでしょう。

それよりも、ご自身が納得できる環境を探して「濃い経験を積んでいくこと」を第一に考えていってくださいね。

正しい相談先は転職エージェント

「それでは誰に相談すれば良いのか?」に関してですが、正しい相談先は転職エージェントです。

転職エージェントは一人一人に担当のアドバイザーが付き、「最新の転職市場」を踏まえた適切なアドバイスをもらうことができますよ。

転職エージェントでは「転職を甘く考えている」といった場合を除けば、転職を反対されることも基本的にはありません。

なぜなら、納得のいかない会社でいやいや働くことがいかにもったいないことかを、転職エージェントで働く方はよく理解しているからです。

そのため、最初から警戒しすぎずに気軽に登録してみることをおすすめしますよ。

転職のプロにご自身の気持ちを正直に打ち明けて、具体的な次のアクションを考えていきましょう。

20代の転職に適した転職エージェント3社

「正しい相談先は転職エージェント」とご説明したところで、どの転職エージェントを選んでいけば良いのかに触れていきますね。

ここでは、20代の転職に適した転職エージェントを3社ご紹介します。まずは、それぞれのサービス内容の違いを以下の表で確認してみましょう。

特徴 事業規模 対象地域 利用者層
マイナビエージェント 新卒向け求人サイトの「マイナビ」が運営 大手 全国 20~30代
マイナビジョブ20’s 20代専門 小規模 東京・愛知・大阪 20代・第二新卒
ハタラクティブ 20代・第二新卒・社会人未経験に特化 小規模 関東+愛知・大阪・福岡 20代・第二新卒・社会人未経験

上記3つの転職エージェントですが、それぞれ紹介できる求人やサポート内容に違いがあります。

それぞれの特徴を理解したうえで、ご自身に適した相談先を選ぶのが重要ですよ。

それでは、1社ずつ分けてわかりやすくご説明していきますね。

マイナビエージェント

<マイナビエージェント>
・地域…北海道〜九州まで、全国の大都市圏に7拠点
・利用者層…20~30代の転職者
・特徴…新卒向けの大手求人サイト「マイナビ」が運営する転職エージェント。各業界に精通したキャリアアドバイザーが在籍していて、自分の希望業界にマッチした情報が集まりやすい。

まずご紹介するのは、新卒向け求人サイトで有名な「マイナビ」が運営する「マイナビエージェント」。

新卒採用における各企業のマイナビ使用率は高く、その結果「第二新卒」や「20代向け」の求人が数多く集まってくるのがマイナビエージェントの特徴です。

また、マイナビエージェントで転職者をサポートしてくれるキャリアアドバイザーは、各業界・職種別に専任制のチームを編成しています。

これによって、ご自身の希望業界に合った信頼性の高い情報を集めることができますよ。

ほかのエージェントでは聞けない、各業界の「裏側」に関する情報を持っていることも。

業界大手で紹介できる求人数も多いため、多くの方にとって活用しやすい転職エージェントとなっています。

マイナビジョブ20’s

<マイナビジョブ20’s>
・地域…東京・愛知・大阪の3拠点
・利用者層…20代正社員から、別企業の正社員へ転職を目指す人
・特徴…「マイナビ」が運営する、20代専門の転職エージェント。全ての求人が20代対象で、担当するアドバイザーも20代・第二新卒の転職市場を熟知している。

次にご紹介する「マイナビジョブ20’s」も、同じくマイナビが運営する転職エージェントです。

マイナビエージェントとの大きな違いは、こちらは「20代専門の転職エージェント」である点です。

マイナビジョブ20’sが持つすべての求人が「20代対象」であり、全体の50%以上が「職種・業種未経験OK」の求人となっていますよ。

そのため、「別の業界や職種にチャレンジしたい」「20代に特化したサポートを受けたい」という方は、マイナビエージェントよりもこちらのほうがおすすめです。

一つ注意点として、マイナビジョブ20’sのサポート拠点は「東京・愛知・大阪」の3拠点となっています。

お住まいの地域によっては通いづらい場合がありますので、その点も確認しておきましょう。

ハタラクティブ

<ハタラクティブ>
・地域…関東+愛知・大阪・福岡に10拠点
・利用者層…第二新卒や、20代フリーターから正社員を目指す人
・特徴…社会人未経験・20代・第二新卒に特化した転職エージェント。「未経験可」のみで多数の求人を保有し、サポートの丁寧さでも評判が高い。

最後にご紹介するのが「ハタラクティブ」。こちらは社会人未経験・20代・第二新卒に特化した転職エージェントです。

「未経験可」で受けられる求人数が非常に多く、フリーターなどの正社員の経験がない方でも安心して利用ができますよ。

ハタラクティブの大きな特徴が、「紹介予定派遣」という方法を利用できる求人が多いこと。

紹介予定派遣とは、「数ヶ月間その企業で派遣スタッフとして働き、その後個人と企業間の双方が合意すれば正社員として採用される」といった働き方のことです。

いきなり正社員で転職することに不安を感じる方は、ハタラクティブの紹介予定派遣を利用して、まずは「お試し」で職場を経験してみるのがおすすめです。

20代の転職は有利。だからこそ就職の失敗も重要な経験

最後に、転職に関してとても重要なことをお伝えします。それは、「転職は若いほうが有利」ということです。

20代の若いうちに転職することは、不安を感じることも多いと思います。

しかし、30代・40代になってからの転職難易度と比べると、20代は圧倒的に転職を実現させやすい状況にあることを覚えておいてください。

新卒時、良いと思って入社した会社が「失敗だった…」と感じてしまう人も少なくありません。

というよりも、新卒時に右も左もわからず入社した会社が、自分にとってベストな環境であることのほうが珍しいですよね。

そういった就職の失敗も、今後のための貴重な経験だと捉えることが大切ですよ。

そして同じ失敗を繰り返さないように、転職エージェントなどを上手に活用しながらご自身の理想の会社を探していってくださいね。

まとめ

本記事のポイントのまとめです。

  • 20代の転職でよくある悩みは4つです。「相談する場所がわからない」「まわりに転職経験者がいない」「親から反対される」「忍耐力がないと思われそう」
  • 転職の相談を、転職経験のない親に相談するのはおすすめできません。転職エージェントに相談して正しい情報を手に入れましょう。
  • 20代の転職に適した転職エージェントは、「マイナビエージェント」「マイナビジョブ20’s」「ハタラクティブ」の3社です。

「転職経験のない親に転職の相談をすること」は、たとえるなら「料理経験のない人に料理のコツを聞くこと」とまったく同じですね。

とはいえ、転職に関して一人で悩む必要はありません。正しい相談先を選んで、正確な情報をもとに転職を進めていきましょう。