
不安の多い、20代での転職活動。それが初めての転職なら、なおさら心配な点は多いはずです。
初めての転職活動を成功させるポイントは、「転職に失敗するパターン」をしっかり理解しておくこと。
なぜなら、転職のリスクがあらかじめ分かっていれば、事前に対策を取ることが可能になるからです。
そこで今回は、「転職で失敗する代表的なパターン」や「転職に向いていない人の特徴」についてご説明していきます。
本記事の内容を参考に、転職のリスク面をしっかり把握しておきましょう。
転職エージェント | 特徴 | 事業規模 | 対象地域 | 利用者層 |
リクルートエージェント |
登録者数・転職決定者数は業界トップ | 業界最大手 | 全国 | 全年齢 |
マイナビエージェント |
新卒向け求人サイトの「マイナビ」が運営 | 大手 | 全国 | 20~30代 |
マイナビジョブ20’s |
20代専門 | 小規模 | 東京・愛知・大阪 | 20代・第二新卒 |
ハタラクティブ |
20代・第二新卒・社会人未経験に特化 | 小規模 | 関東+愛知・大阪・福岡 | 20代・第二新卒・社会人未経験 |
ジェイック |
就職後の定着率にも力を入れている | 中堅 | 東京・神奈川・愛知・大阪・福岡 | 20代・第二新卒・社会人未経験 |
20代で転職する際に起こりうるリスクとは
転職経験がない人からすれば、「実際にどんなリスクが起こりうるのか」に関してなかなかイメージがしづらいと思います。
自分自身が経験していない分、不安も大きいですよね。
そこでまずは、「20代で転職する際に起こりうるリスク」を確認しておきましょう。
ここでは、代表的なリスクを6つご紹介します。
<20代の転職で起こりうる6つのリスク>
・転職先がすぐに見つからない
・ブラック企業に当たってしまう
・転職を繰り返すことで人材価値が下がる
・3年未満は「経験不足」と判断される
・「忍耐力がない」「ストレス耐性が低い」と評価される
・退職金が少ない、もしくは支給されない
上記のなかには、20代に限らず30代・40代の転職で起こりうるリスクも含まれています。
しかし、転職経験の浅い20代だからこそ気をつけなければいけないポイントも多く、「若さ」という強みの反面にはリスクもあることをしっかり意識しておきましょう。
それでは、これらのリスクを一つずつ解説していきますね。
転職先がすぐに見つからない
転職活動を始めたとしても、ご自身が納得できる転職先がすぐに見つかるとは限りません。
活動を始める時期によっても、出回る求人数の数には大きな違いがあります。
そして条件の良い「ホワイト企業」の求人ほど応募者も多く集まるため、選考で落ちてしまう可能性も考えなければいけません。
自分よりもキャリアが豊富な人や高い専門スキルを持った人が応募していた場合、相対的に評価が落ちてしまうことも。
仕事を続けながら転職活動をおこなう場合であれば、長い人だと半年ほどの期間がかかってしまうこともありますよ。
ブラック企業に当たってしまう
なかなか転職先が見つからないだけでなく、ブラック企業に当たってしまう可能性もあります。
求人票の内容をしっかりチェックしていたとしても、会社の実態と求人票の内容がまったく違うことは珍しくありませんよ。
とくに社会経験の浅い20代は「会社を見る目」が肥えていないことも多く、なおさら判断は難しいかもしれません。
求人票や会社HPに書かれている情報だけで決めるのはリスクが高いため、実際に職場を見学しておくなどの対策も必要になります。
転職を繰り返すことで人材価値が下がる
「短期間での転職を何度も繰り返している人」に対する面接官からの印象は、決して良いものではありません。
なぜなら、たった1人を採用するためにも、企業側は大きな採用コストを支払っているからです。
そのため、「採用しても長続きしなさそうな人」というイメージがついてしまうと、面接官は内定を出すことに慎重になってしまいますよ。
「転職先が合わなかったら、またすぐに転職すればいい」と安易に考えて会社を決めてしまうのは危険です。
3年未満は「経験不足」と判断される
20代前半で転職する場合は、企業側に「経験不足」と判断されてしまうこともあります。
「未経験可」の求人に応募する場合は問題ありませんが、経験者が欲しい企業の場合、募集要項に「業務経験3年以上」などの条件を課している場合もありますよ。
たとえ業務経験があったとしても、「あまりに短い年数の場合はアピールにならないケースもある」と頭に入れておきましょう。
「忍耐力がない」「ストレス耐性が低い」と評価される
面接で伝える転職理由によっては、「忍耐力がない」「ストレス耐性が低い」と評価されてしまうこともあります。
とくに20代の若いうちに転職する場合、企業側はその点を入念にチェックしていると考えましょう。
転職理由をありのまま伝えることは、オススメできないケースもありますよ。できるだけポジティブな転職理由を考えることが大切です。
退職金が少ない、もしくは支給されない
その会社での勤続年数が短い場合は、退職金の金額も少ないか、もしくは支給が一切ない可能性も考えられます。
「何年以上働けば退職金がもらえるのか?」という部分に関しては会社によって変わりますので、ご自身の会社の就業規則を確認しておくとよいでしょう。
一般的には、退職金を支給するのは「勤続年数3年以上」と規定している会社が多く見られます。
20代の転職で失敗するパターン
転職で起こりうるリスクと併せて、「転職で失敗するパターン」にも触れていきますね。
なぜこの部分に触れるのかというと、20代が転職で失敗してしまう「王道パターン」があるからです。
ありがちな失敗例を事前に知っておくことで、同じ道を歩まないように気をつけていきましょう。
<20代の転職で失敗する3つのパターン>
・リサーチ不足で、転職後の勤務条件が悪化してしまった
・転職先がなかなか見つからず、転職そのものを諦めてしまう
・お金の準備が不十分で、転職活動に専念できない
とくに20代は30代・40代ほど貯金を持っていないケースがほとんどであり、その点が思わぬ落とし穴になってしまうことも…。
これら3つのパターンを一つずつ分けてご説明していきますので、「今からできることは何か?」を考えながら読み進めてくださいね。
リサーチ不足で、転職後の勤務条件が悪化してしまった
転職を決断する際には「年収を上げたい」「自分の時間を増やしたい」など、今の勤務条件に不満を感じて転職にいたるケースが多いですよね。
しかし、転職先のリサーチ不足が原因でかえって条件面が悪化してしまうことも、20代の転職でよくある失敗例ですよ。
先ほどもご説明したように、求人票に書かれていた内容と実際の勤務条件に差があることはよくあります。
ブラック企業に限らず、「求人票には細かい条件を記載していない」「公開しているのは、あくまで経験者を対象にした条件」というケースは多いのです。
そのため、公開されている情報だけで決めるのはオススメできません。
疑問点は入社前に質問しておくことや、転職エージェントなどを間に挟むことで正確な情報を確認するように意識してくださいね。
転職先がなかなか見つからず、転職そのものを諦めてしまう
転職活動が思うようにうまくいかず、そのまま転職を諦めてしまう人も20代では多いですよ。
とくに「転職活動を始めればすぐに良い会社が見つかる」と思い込んでいる人は要注意。
自分に合った求人に出会えるかどうかは、実際にはタイミングの問題が大きいです。”たまたま”良い求人がすぐに見つかるときもあれば、その逆ももちろんあります。
そして、たとえ良い求人が見つかっても、面接を3〜4回おこなったり、「募集人数は1名のみ」など非常に倍率が高くなっているケースも少なくありません。
こういった状況が続くことで、転職活動を続ける気力を失ってしまい、いやいや今の職場に残り続けるパターンも実際にあるので気をつけましょう。
仕事を続けながら転職活動をおこなうのであれば、転職期間に「3~6ヶ月」はかかると考えておいてくださいね。
お金の準備が不十分で、転職活動に専念できない
お金の準備を甘く考えている人も、転職で失敗しがちなパターンの一つ。
転職活動中は面接会場までの交通費やスーツのクリーニング代など、細かな出費が予想以上にかさむものです。
とくに「会社を辞めてから転職を始める人」は、余裕を持った貯金をしておくようにしてください。
退職後は転職活動にかかる細かな出費だけではなく、国民健康保険料や住民税などもご自身で支払う必要がありますよ。
これらは「一度の納付で数万円」といった金額になることも多く、退職後の人にとっては負担の大きい出費ですよね。
そして「失業保険」をあてにしている人も注意。自己都合で退職する場合は「3ヶ月間の待機期間」があるため、実際に給付を受けられるのは4ヶ月目以降となっています。
以上のように、思いがけない出費で生活が苦しくなり、そうなれば転職どころではなくなってしまう可能性も十分に考えられます。
在職中、もしくは退職後の転職活動のどちらの場合でも、お金の準備は早めに進めていくのがおすすめです。
20代の転職で失敗しやすい人の特徴
最後に、20代の転職で「失敗しやすい人の特徴」をご説明していきます。
転職で失敗してしまう人には、共通した「考え方のクセ」があったり、おすすめできない方法で転職活動を進めてしまっている人も少なくありません。
逆に言えば、ご自身の考え方次第で、転職で失敗するリスクをグッと減らすことも可能ですよ。
どんな特徴を持った人が転職で失敗しやすいのかについて、ここでは代表的なものを3つご紹介します。
<20代の転職で失敗しやすい人の3つの特徴>
・転職の目的が明確に定まっていない
・退職してから転職活動を始める
・自分1人で進めようとする
以上3点は、転職を始める前に必ずクリアしておきたい基本部分とも言えるポイントです。
それでは、1つずつ分けて詳しくご説明していきますね。
転職の目的が明確に定まっていない
転職で失敗しやすい人の特徴の1つ目は、「転職の目的が明確に定まっていない人」です。
転職を決断する際には、必ず理由があるはずです。
「給料や勤務時間などの労働条件の改善をしたい」「興味のある分野へ挑戦したい」など、転職に踏み切る理由はさまざまですよね。
しかし、こういった「転職する理由」が明確に定まっていない場合、そもそも何を基準に会社を選べばいいのか判断ができません。
その結果「なんとなく」で求人を選んでしまい、会社を変えた後に「転職しなければよかった…」と感じてしまうことも。
今回ご説明してきたように、転職にはリスクもあります。目的があやふやな状況では、転職に動き出すことはおすすめできませんよ。
まずは、ご自身が「転職によって実現したいもの」を明確に考えることから始めていきましょう。
退職してから転職活動を始める
「今すぐ転職したい!」という気持ちが先行してしまい、次の転職先が決まっていない状況で先に退職してしまうことも、失敗につながりやすいケースです。
先に会社を辞めてしてしまうと、どうしても「焦り」が出やすくなります。
収入も完全に途絶えてしまうなか、家賃などの生活費の支払いによってどんどん貯金は減っていきます。
そして「すぐにでも次の会社を見つけなければ」といった状況に陥ってしまい、その焦りがブラック企業に入社してしまう原因にもなってしまいますよ。
すでに「ストレスによって体調に異変をきたしている」などであれば別ですが、そうではないなら、在職中に転職を進めるほうがリスクの少ないやり方です。
焦らなくてもよい状況で、腰を据えて転職活動をおこなっていくことが成功の秘訣ですよ。
自分1人で進めようとする
転職活動を「自分1人で進めようとする人」も、失敗する可能性が高い人の特徴です。
転職をサポートしてくれる機関としては「転職エージェント」や「ハローワーク」などが挙げられますが、これらを活用せずに「転職サイト」のみで求人を探す人もいます。
しかし、優良求人は応募者が殺到してしまうことを避けるために、誰でも見られる転職サイト上には公開しないケースも少なくありませんよ。
さらに、自分1人では応募書類の作成や面接対策も大変ですよね。選考対策が不十分では、なかなか良い結果も望めません。
働きながら転職活動を始めるなら、時間を効率的に使うことも大切です。これらのサービスを上手に活用して、無理なく転職活動を進めていきましょう。
まとめ
本記事のポイントのまとめです。
- 初めての転職活動を成功させるポイントは、「転職に失敗するパターン」をしっかり理解しておくことです。そこから逆算して対策を考えましょう。
- 20代の転職で失敗しやすい人の特徴は3つです。「転職の目的が明確でない」「退職してから転職活動を始める」「自分1人で進めようとする」
今回は「20代転職のリスク」「失敗する代表的なパターン」「失敗しやすい人の特徴」をそれぞれ挙げてきました。
本記事でご紹介してきた転職のリスクは、そのほとんどが事前の準備で回避することが可能ですよ。
まずは「転職の目的」をハッキリさせることから始めましょう。あせらずに、じっくり準備を進めていってくださいね。