
「仕事辞めたいなんて甘えだろ!」
第三者からこのように言われた経験はないでしょうか?筆者である私も、実は言われたことのある人間だったりします。
この「甘え」という言葉は社会人として不適格だと言われているようで、大きく傷つきますよね。
某知恵袋のようなサイトにおいても、「仕事を辞めるなんて甘い」というような回答が多々見られます。
もしくは第三者に言われずとも、自分自身に対してそう感じていらっしゃる方もいるかもしれません。
しかしこれまで計5回の転職を経て現在社長という立場になっている私の考えからすれば、「仕事辞めたい=甘え」という思考そのものを捨てるべきです。
ただし、中には世間的に甘いと判断される場合があるのも事実です。
当記事ではこれらの前提を踏まえたうえで、下記のポイントについて本音で記載していきます。
- 仕事辞めたいが「甘え」にならない理由
- 仕事辞めたいを甘えとして処理する大きなリスク
- ご自身の「仕事を辞めたい気持ち」が世間的に甘えと判断されるかどうかの基準
「仕事辞めたいけど、その気持ちが単なる甘えなのかどうかが不安」という方は、少し時間を割いて読んでみてください。
あなたを苦しめる「甘え」の正体がきっとわかるはずです。
仕事辞めたいが「甘え」にならない理由
冒頭でも触れたように、「仕事辞めたい=甘え」と認識している人が世の中には非常に多いです。
しかし結論からいえば、仕事を辞めたい気持ちは決して甘えなどではありません。むしろ、あなたの心が健全な証拠だと私は思っています。
仕事辞めたい気持ちが甘えじゃないと私が言い切る理由は、「甘えかどうか」なんかよりも「自分の人生を見据えているかどうか」のほうがよほど大事だからです。
あなたは「人生をより良くしたい」から「仕事を辞めたい」のではないでしょうか?
もしそうだったとすれば、その前向きな悩みが甘えのはずがありません。
下記のツイートでも言及しました。
転職で悩んでいるときに
「仕事を辞めたいなんて甘え」
と誰かに言われて落ち込む必要なんて1ミリもないですよ。理由は簡単。
「誰かに甘えと思われるかどうか」
なんかより
「自分の人生にとってどうか」
のほうがよっぽど大事だからです。人生に対して真剣に向き合ってることが甘えなわけない。
— とっとこランサー@伝える人 (@Tottokolancer) August 4, 2020
真面目で責任感があるからこそ、「甘えなのではないか」と悩むのです。
そんなあなたが仕事を辞めたいと感じているなら、よほどの理由があるはずです。
仕事辞めたいが甘えだと第三者に言われて悩む必要なんて1mmもない
よく考えてみましょう。
「仕事を辞めたいなんて甘えだ」と言ってくる第三者は、そもそも転職経験が無い方ではないでしょうか?
もしくは最新の転職事情を知らない方である可能性も高いでしょう。
なぜならば、仕事を辞めて新しい職場へ移って、それが成功体験になっている人は、決して「仕事辞めたいなんて甘えだよ」なんて絶対言わないからです。
むしろ「体を壊す前に辞めたほうが良い。会社なんて世の中に沢山あるよ」とあなたに寄り添ってくれるはずです。
まずは、「転職経験の無い人」「最新の転職事情をよく知らない人」から言われている言葉じゃないか、少し考えてみてください。
仕事辞めたいを「甘え」として処理する大きなリスク
真面目な方ほど、仕事辞めたい気持ちを甘えとして簡単に処理してしまいがちです。
しかしながら、仕事辞めたい気持ちを甘えとして処理するのは、非常に大きなリスクがあります。
なぜならば、仕事を辞めたいと感じるのは、あなたの心がストレスを感じているということだからです。
心がストレスを感じているからそれがSOS信号となって、「仕事を辞めたい」と感じているはずです。そんなSOSを無視し続けるとどうなると思いますか?
心の無理している状態が普通になって、だんだんそれが麻痺してきます。
結果、鬱になってしまう方も少なくないのです。
だからこそ、「仕事辞めたいなんて甘えだ。もっと頑張らないと」と簡単に処理してはいけません。
たとえそれが新卒入社後すぐだったとしても、前回の転職から短期間だったとしても、です。
仕事辞めたい気持ちが甘えかどうかで悩むのは他人の目が気になるから
ここまでの内容を読んでも、「そうは言っても周りに甘えだと思われたら…」と感じている方は少なくないと思います。
私もそうだったので、その気持ちは痛いほどわかります。
中には周囲の目を気にしすぎて、妊娠して仕事を辞めるのすら甘えだと勘違いしてしまっている方もいるようです。
しかしよく考えてみましょう。
「仕事辞めたいけど甘えだと思われたくない」とあなたが感じている理由は、他人の目が気になっているからです。
もちろんそれが両親であったり、大事な友人だったり、あなたのことを考えてくれている人たちなら、気になって当然です。
ただ、甘えだと思われてなにか実際に困ることなんてあるのでしょうか?
あなたの人生の責任は、あなたにしか取れません。
つまり、「他人にどう思われるか」よりも「自分の人生にとってどうか」のほうが、比べようもないほど重要なことなのです。
それを決して忘れないでください。
仕事辞めたいが甘えなのかどうかを判断する基準
ここまでの内容で、あなたが悩む「甘え」の正体が少し明確になってきたはずです。
ただ、第三者から「他人の目なんて気にするな」と言われて、すぐに飲み込めるわけがありませんよね。
冒頭でも触れたように、「仕事を辞めたい気持ち」が世間から甘えと判断されるケースがあるのも事実だからです。
では、どのようなケースなら甘えだと判断されやすいのでしょうか?
ざっくりまとめると、下記に該当するようなケースです。
- 仕事辞めたい理由が第三者から見て浅はか
- 転職を短期間で繰り返している
- 生計を家族や親に依存している
それぞれのケースに分けて具体的にご説明していきますね。
仕事辞めたい理由が第三者から見て浅はか
仕事を辞めたい理由が第三者から見て浅はかに映る場合、甘えだと判断されやすいです。
例えば、下記のようなケースですね。
- 職場に嫌いな人がいる
- 厳しい先輩がいる
- たった1度の失敗
- 働くのがつらい
- 残業等で勤務時間が長め
上記に該当するような場合、「そんなのどこの会社でもあるよ。それで辞めたいなんて甘い」と言われたりします。
しかしながら、果たしてそれは本当でしょうか?
私自身5回の転職を経験してきましたが、ハッキリ言ってどこの会社でもあることなんて1つもありません。
嫌いな人がいない職場もありましたし、優しい先輩ばかりの職場もありました。さらに、残業が無く、毎日定時帰社が当たり前の会社も存在していましたよ。
私の経験談からもわかるように、「どこの会社でもそうだよ。それで仕事を辞めたいなんて甘い」という言葉は当てにならないのです。
したがって、このような「根拠のない決め付け」に臆する必要は1ミリもありません。
あなたが辛くて仕事を辞めたいのであれば、それがあなたにとっての事実なのです。第三者からどうこう言われる筋合いなんてありません。
なぜなら第三者は、あなたの人生の責任を取ってはくれないからです。
第三者からなんと言われようと「自分の人生にとって、今の環境が適しているかどうか」で判断するようにしましょう。
転職を短期間で繰り返している
転職を短期間で繰り返している場合も、「そんなにすぐ仕事を辞めるなんて甘え」と言われやすいですね。
ただ、世の中にはどうしようもないほど劣悪な職場環境も存在しているのです。
実例として、私の20代転職失敗談の記事が参考になると思います。
20代に転職失敗した筆者の本当の経験談を生々しく書いています。超絶ブラック企業での消耗や経営者との闘争などの経験から、20代転職で失敗を避けるための注意点も徹底解説
上記の記事でもわかるように、劣悪な職場環境にも関わらず「会社を辞めるなんて甘えだ。石の上にも3年だから辞められない」という思考によって人生の大切な時間を無駄するケースも少なくありません。
そしてハッキリ言っておくと、仕事を辞めるという決断は決して甘い精神で成し得るものではありません。
転職は、一度作った人間関係や経験を全てリセットするために、自分の言葉で退職の意思を伝えるものです。そこには色んな葛藤や決断、悩みが伴います。
そしてその決断は、短期間の離職であろうと必ず行わなければならないものです。
このような「重要かつ苦渋の決断」が甘えのはずがありません。
私自身の意見としては、そりゃあそこそこの期間続けてから転職するほうがベターだと思っています。
しかし続けることで自分の心や身体に支障をきたすレベルの職場環境なら、どんなに短期間だろうと今すぐ転職すべきです。
なぜなら仕事なんかよりも、あなたの身体のほうがよほど大切だからです。
世の中には無数の企業があり、仕事も溢れています。つまりあなたが辛い思いをし続けなければならない理由なんてないのです。
辛くて仕事を辞めたいと本気で思うのであれば、周囲からどう思われようと転職すれば良いと思いますよ。
生計を親や家族に依存している
実家住まいや仕送りなど、生計を誰かに依存している場合、「仕事辞めたいとか単なる甘えでしょ」と言われてしまいがちです。
このケースはこれまで触れてきた例とは違い、実際に誰かに負担が生じています。したがって、甘いと言われても多少は理解できるでしょう。
しかしながら、親や家族が本当にあなたの幸福を願っているのであれば、「甘い」などの厳しい言葉を投げかけるでしょうか?
それであなたが心のSOSを無視して身体を壊してしまっても、その方達はなんとも思わないのでしょうか。
結論からいうと、答えは「NO」です。
身体以上に大切なものなどありません。だから本当に苦しく辞めたいのであれば、負担をかけている方にしっかり事情を伝えましょう。
そうすれば一定理解は得られるはずです。
もし理解が得られないのであれば、その悔しさを覚えておきましょう。
そして自分の幸せを願ってもらえない依存関係から、できるかぎり早く自立することをおすすめします。
まとめ
この記事で触れたかったのは、たった1つのメッセージです。
「他人になんと言われようと、仕事辞めたいという悩みが甘えなわけがない」
なぜなら仕事辞めたいと悩むのは、「自分の人生をより良くしたいから」です。
人生に向き合うことが、甘えだなんてありえないのです。
この記事で、あなたにとって本当に大切なことが伝われば幸いです。